懐かしギャルゲーレビュー

PS2中心にギャルゲーをプレイ。ネタバレしない程度に紹介。

この晴れた空の下で(PS2):レビュー

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機種:PS2
発売:2005/3/31
発売元:スターフィッシュ

あらすじ

紫外線や酸性雨が降り注ぎ、昼の世界が人間に適さなくなった未来。

バイオウェル社は、ミミックという「限りなく人間に近い人工生命体」を作り出し、
昼の世界の労働力にすることに成功した。
こうして人間たちは、生活時間を夜へと移していく。
ミミックの爆発的普及により、人間との共存も当たり前となっていた。

ミミック関連の保険調査員・黒羽玲一は、
バイオウェルの主任川双葉に、
とある依頼を受けることになる。
それは、ミミックの自殺を調査すること。

プログラムで制御されているミミック
自殺は、本来、起こりえないはずことだった。
玲一の同僚、浅葱夕も加わり、調査を開始するが……?

感想

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「道具」でありながら、姿形や心はかぎりなく「人間」に近しい。
機械と呼ぶにはあまりに人間的すぎるミミックと、どう共存していけばいいのか、
といったお話。

とにかく、ミミックについての設定の作り込み。これには驚かされました。
ミミックの血の色を人間と同じにするか議論があった」とか、
さらっと流されるテキストに、人間たちの胸のうちが語られてたりするのも良いですね。
SFの世界とはいえ、本当に技術が進んでいったらこうなるんじゃないか?
という説得力にあふれており、その世界観には引き込まれるばかりでした。

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私はとりあえず双葉ルートでクリア。
知識は豊富なものの、ミミックを「商品」として見る心があったのかもしれない……と気づいていく過程がいいです。
クールなキャラですが、いかにも作ったようなツンツンした感じはなく、
キャラの描写が自然でした。
時折見せる女の子らしさも良いです。
にしても後半に着替える服、かなり大胆な気が……w

一方で、もう一人のメインヒロインの夕。
コロニーに行く玲一を見送るシーンとかは好きでしたが、
そのあとは出番が減ってしまうんですよね……
後半で復帰するものの、辛い目にあってしまったりでちょっと扱いが可愛そう。
周回プレイしていないので分かりませんが、他のルートだとまた違った展開になるのかも。

システム面ではけっこう欠点が目立ちます。
何といっても既読スキップなしはツラい。このため複数回プレイするのが厳しいです。
立ち絵が一人ずつしか表示されない(ラピス&ラズリ除いて)ので、
画面が寂しいのも気になりました。

殺伐とした戦いのシーンが多く、
グロテスクな表現もキツめなので相当人を選びます。
明るいシーンもほとんどないので息が詰まり、プレイしていて辛くなることも。
ギャルゲー要素があるのでこのブログで取り上げていますが、
どちらかというとSF色が強く、恋愛パートを期待すると面食らうかも。

文章中に、「件(くだん)の、クレバーな」等、独特な言い回しがあったり、
ところどころ理屈っぽすぎるところなど、読みづらさもあり。
あと、ミミックの戦闘・軍事利用の話がメインだと思うのですが、
自殺現象についてもう少し補足が欲しいところでした。

OPテーマに聞き惚れてしまった。綺麗でいい曲だなぁ……(語彙力ない^^;)

お気に入り度「B+」