懐かしギャルゲーレビュー

PS2中心にギャルゲーをプレイ。ネタバレしない程度に紹介。

てのひらを、たいように ~永久の絆~(PS2):レビュー

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機種:PS2
発売:2004/3/25
発売元:プリンセスソフト
※Clear「てのひらを、たいように」移植作品

あらすじ

主人公の春野明生は、ぼんやりとした高校生活を送っていました。
クラスメイトの蓮見まりあからいじめを受け、かつての幼馴染の佐倉穂(みのる)や
吉野美花とも最近は口を効いていません。

そんなある日、明生は公園で夏森永久(とわ)という少女に出会います。
「アキオちゃん?」
永久は明生のことをあたかも知っている様子。
しかし、明生は永久のことを覚えていませんでした。
記憶にない少女――彼女は何者なのでしょうか……?

感想(良かった点)

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友情をテーマとした作品です。
はじめは、明生・美花・穂の間に険悪ムードが漂っていますが、
永久が架け橋となり、友だちの絆が結ばれます。
そして永久に隠されたある秘密により、物語は思わぬ方向へ……

とにかくプレイヤーを話へ引き込んでいくのが上手ですね。
美花、穂との仲直りはあくまでストーリーの取っかかりに過ぎず、
そこからどんどん物語の核心に迫っていく流れには驚かされました。

「芙蓉の樹の根元を掘り起こす夢」など、ミステリアスなシーン演出もうまく、
何があるんだろう?とついつい先が気になってしまいます。

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シリアスな場面は多めですが、
日常シーンは、明生+ヒロインでわいわい過ごす夏休みな雰囲気。
穂(写真右)美花(写真中央)永久(写真左)の三人はそれぞれ魅力的です。
私的には美花がイチオシ。ワガママだけどどこか憎めないキャラで、
育てた花壇を守るため、明生たちと奮闘するシーンがとてもよかったです。

感想(気になった点)

最後の最後で〇〇〇の力で解決するトゥルーエンドに、やや強引さを感じました。
あと、あの悪役との和解がうやむやになっているのもちょっと……。
深い心の闇を持ったキャラでしたので、
しっかり「救い」の部分も描いてくれると尚よかったのですが。

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順哉という別主人公視点のストーリーである「たいように」編は、
「てのひらを」編に比べると展開がダラダラしており、どうもパッとしません。

夏休みの課題としてさとりの伝承を調べていく構成ですが、
「たいように」で全ての謎が明らかになるのだろう、と期待していた私にとっては、
少しガッカリな内容ではありました。

ただ、ヒロインの更紗(写真左)と凛(写真右)とのやり取りは
いくつか笑えるところもありましたし、全く楽しめなかったわけではないです。

お気に入り度

お気に入り度「A」

ギャルゲーでありながら、恋愛よりも友情に重きを置いた作風は珍しいかも。
いじめなどのダークな描写は人を選びそうですが、私にはヒットでした。
興味がある方はぜひ、プレイしてみて下さい。