懐かしギャルゲーレビュー

PS2中心にギャルゲーをプレイ。ネタバレしない程度に紹介。

雪語り リニューアル版(PS2):レビュー

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機種:PS2
発売:2005/7/28
発売元:TAKUYO
※Tarte「雪語り」移植作品

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・紫苑・睦月・明日香の3人のルートをクリア。その時点での感想です。

・冬休みのスキー旅行で「姫神山」に行くことになる主人公。
 その旅行でのひとときを描いた作品。
 雰囲気的にはありがちな学園ギャルゲーで、
 シンプルシリーズで出ていてもおかしくないような作りですね。
 ギャグがくどすぎない丁度いいバランスで、会話のノリも楽しいです。

絵がかなり気に入りました。
 特に木刀娘・明日香ちゃんが可愛いのなんの……真っ先に攻略しに行きました^^;
 あとはおっとりした幼馴染・睦月もお気に入りです。

・1プレイ2時間程度でコンパクトにまとまっている分、
 シナリオが薄いのが気になります。

 姫神山に住む「雪女」との関わりが出てきますが、
 そのエピソードが少なく、スカスカに感じられます。
 主人公の記憶が戻っても、「昔、雪女と会っていたのか」というだけで
 サラッと流されてしまい、あまり感情移入できず。
 (主人公の過去は「沙希」ルートでもう少し詳しく語られそうではありますが……)
 
 それぞれのキャラのエンディングも、都合がよすぎる転生が起きたり、
 よく分からないまま雪女を斬って解決したりと、
 なんだかやっつけな終わらせ方になっています。
 あと、とある生徒に化けてる雪女さんですが、
 普通にクラスメイト感覚で出てくるのも軽すぎだろ!と思ったり^^;

 「雪女伝説」から考えれば、雪女は人間にあまり良い感情をもっていないはず。
 なので、人間を嫌っていた雪女と少しずつ打ち解け合っていく、みたいな展開にも
 できたのではないかと。

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・既読判定はなく強制スキップのみ。
 プレイ時間は短いのが救いですが、やはり周回プレイしづらいですね……
 申し訳ないですが全クリは断念しました。  

・BGMが少ない。曲自体は悪くないけど、
 日常BGMの頻度が多すぎて聞き飽きてしまいます。

おまけコーナーの絵がとても充実していて良い。
 キャラクターの下絵や、ゲーム内で使われなかった1枚絵?など
 見ていると結構楽しいです。
 本編中では見られない、剣道着姿の明日香ちゃんがGood
 
お気に入り度「C+」

夏色の砂時計(PS2):レビュー


機種:PS2
発売:2002/5/30
発売元:プリンセスソフト

あらすじ

牧村耕太郎は、夏のあいだに同学年の芹沢香穂に告白しようと決心する。
だが次の日、耕太郎はなぜか始業式(9月1日)にタイムトリップしていた。

そして、そこで知らされたのは、
8月31日、香穂は事故に遭い亡くなったという
衝撃的な真実であった……

感想

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家庭用への移植をメインに行っていたプリンセスソフトさんの、
初のオリジナル作品だそうです。
デイドロップ」という時間移動をくり返して未来を変え、
ヒロイン・芹沢香穂の事故死を回避する、というのが目的。

時間移動ネタを利用して伏線を張っているのが面白いです。
香穂が「小鳥のこと」と言っていたのが、
あとで、実は耕太郎が小鳥を助けていたことだと分かったり。
飛び越えた時間のエピソードが明かされたとき、
あの時のあれはこういうことだったのか……となることがいくつもあり、
ストーリーに引き込まれました。

一方、気になった点もけっこう多かったです。
まず、恋愛描写がかなり唐突。
ラブレターを読むことを拒否するなど、ガードの固かった香穂が
少し手助けしただけで急に惚れてきたり。
今まで誰も友達がいなかったはずの水泳部員・川村真魚と、
会って数回でいつの間にか打ち解け合ってるのもちょっとおかしい。

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水泳部で寡黙な少女の真魚、オトナな化学教師の朋美
タイムパトロールのリージェンといったサブヒロインもいい味は出ていますが、
ヒロインとの会話はやや淡白で、キャラをあまり掘り下げられていない気がします。

香穂以外のルートだと、香穂と親しくならなかったので、
会う約束をしなかった。すなわち交通事故も起きなかった……とか、
ついでのように未来が修正されてしまったりする。この点もどうかと思いました。

ただ、幼馴染の「瀬能あい」ルートは結構好きです。
この腕上げはなんだろう?(笑)
あいは同じ年ですが、見た目的には妹キャラっぽいと思いながらプレイしてました。
近くにいるからこそ、恋愛の芽に気づかない……というお決まりの話ながらも、心理描写はいい感じで、仲良くなったところで香穂との修羅場というのも盛り上がる。
思わぬ形で、香穂の事故のきっかけが作られてくる流れも良かった。

あと、何気に一番バッドなエンドも好きかも。
リージェンの「たかが70年、80年」っていう言葉が皮肉にも
救いになってしまったという表現は、なるほどと思いましたし、
電車が近づいてくる緊迫したラストも良い。
……まぁ、わざわざバッドを目指すこともありませんが、
香穂は助かるけどもう一つの悲劇は救えない、というややバッドエンド(?)も
あったりします。

自動スキップが遅い、絵の表示や音楽の切り替わりにラグがあるなど、
システム面はイマイチ。この辺はまだ作りが古かったので仕方ないか。

絵は、立ち絵はいいですが一枚絵に違和感があるものが多いです。
最後のほうに出てくる、車道に飛び出した香穂を助けている絵とか。

ちょっと粗はあるものの、
過去に行ったり未来に行ったりする展開は単純に面白く、
恋愛よりも、謎解きメインと考えれば悪くない作品でしょう。

お気に入り度「C+」

モノクローム(PS2):レビュー

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機種:PS2
発売:2004/8/26
発売元:キッド

あらすじ

両親を亡くし、桐丘家の養子となった桐丘大樹は、
義姉の桐丘千歳とともに、学院の廃寮で過ごしていた。

ある冬の日、
大樹は
白い翼を持つ少女・遊羽(ゆん)と出会う。
彼女は天使の見習いで、
本当の天使になる試験のためやってきたと言う。

その試験とは、1カ月の間に大樹を「幸せにする」こと。

大樹の幸せとは何か?
それを探るため、游羽は大樹のもとで生活していくことに……

感想

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設定こそキッドの「てんたま」と同じですが、
雰囲気は180度異なります。
聖書から引用したと思われるテキストが出てきたり、
礼拝堂のシーンもあったり、キリスト教がベースになっているようです。

ヒロインは6人いますが、攻略順はほぼ固定。

まずメインヒロインの游羽。
夜の教会でカラスとともに舞い降りる様は、
「漆黒の天使」……はい、ビジュアルに騙されました。

人は見かけによらないと言われますが、天使も見かけによらない。
「~っしょ~?」とか言ってたり。同居初日からセクシーアピールしたり、
清楚なイメージぶち壊し^^;

でも、游羽ルートはプレイしてて純粋に感動できます。
「黒い羽を落とすと人間になれる」とか、羽にまつわる話も良いですし。
神に背いて人間になろうとする游羽と、
それを止めようとする親友・雛水のやり取りも印象深い。

単なるハッピーエンドでないのも、この作品ならではなのかなぁ……と。

一方、香織、沙也加、千歳ルートは、「幸せ探し」との関連が薄いかな。
エピソードそのものは悪くないけど、
この3人の攻略時点ではモノクロームの良さが見えてこないので、もったいない。

クライマックスとなる梨沙ルートも、
出会ったばかりの天使が惹かれあうなど、ツッコミどころ多め。
梨沙のミステリアスなキャラは好きでしたが。

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ちなみに私が最も好きなのは、ちーちゃんこと千歳。
しっかり者の義姉でこの容姿。はじめはギャップ萌え狙い?(汗)と思いきや、
シリアスを和らげてくれるこのオーラは絶妙。

声優には詳しくないですが、田村ゆかりさんのボイスも和まされます。
風呂上がりの牛乳の味で争うシーンとか、いいですよね。
游羽はフルーツ牛乳派。千歳は無印派。……それよりもパジャマが気になるなぁ。

ちなみに、ギャルゲには珍しく主人公の大樹はボイスあり、
顔もはっきり出ています。(設定で声オフにはできる)。
はじめは戸惑いましたが、この作品にはこのほうがいいかも。

ギャルゲっぽさは皆無ですが、ある意味キッドらしい作品。
雰囲気が気に入りました。

お気に入り度「B-」

ラムネ~ガラスびんに映る海~(PS2):レビュー

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機種:PS2
発売:2005/8/25
発売元:インターチャネル
ねこねこソフト「ラムネ」移植作品

あらすじ

隣の家に住むポンコツ少女・近衛七海
妹の友坂鈴鹿
町に住んでいて、夏だけ会いにくる従姉・仲里ひかり等、
主人公を取り巻く女の子たち。

みんなと過ごす夏、
ごく普通の夏
——だけど、かけがえのない夏。

海沿いの田舎町で、今年もこの季節が始まった。

感想

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もう9月ですが、気分だけでも夏に逆戻りしてみましょうか。
ということで、このラムネという作品。
ゲームを始めると幼少時代の話がはじまり、ここでヒロインが決定。
ねこねこソフト「みずいろ」と同じシステムですね。

「普通の日常が特別だったと気が付いた、あの夏」(パッケージより)
とあるように、日々の積み重ねというところが大切にされています。

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特に七海ルートでは、それが伝わってきますね。
これまで私がプレイしてきた他の作品では、
幼馴染の設定であっても、なかなか「積み重ねてきた日々」が
見えてこないヒロインがいたりもしました。

ラムネの七海ルートでは、
貸し借りの数を記録しておく、という二人がかわした「契約」や、
幼い頃からつけている「サカナの髪留め」といったエピソードが、
今も続いていたり、ちゃんと「二人が一緒に過ごしてきた」のを実感できるように
なってます。
そして何より、七海のポンコツっぷりがとても癒されます^^

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他のヒロインもみんないい味出してます。
私的は妹の鈴夏が好き。
主人公、得意の柔道技をかけられて起こされてます。ご褒美^^;

元気いっぱいかと思いきや、本人のルート(右)では誰だお前状態(笑)。
いやいや、どっちの鈴夏も可愛かったですよ。
「みずいろ」をやった方なら、進藤さんを思い出すかも。

攻略ルートは、望遠鏡を買ってもらったことで
皮肉にも、兄妹で星を一緒に見る理由がなくなってしまい、
さらにあるトラブルで、兄妹の溝を作ってしまった……
というところからはじまります。

「離れもしないけど、近づきもしない。ずっと同じ距離なんだね」と
二人を星座に見立ててポツりつぶやくシーン。これにはやられました……
このゲームにしては少ししんみりした雰囲気ですが、
遠慮しがちだった二人が歩み寄っていく場面ではグッときましたし、感動です。

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従姉のひかりもいいキャラですね。
明るく、強気なヒロインですが、
都会に住んでいて普段は会えないことから距離を感じているなど、
彼女なりの苦労もきちんと描かれているので、共感できます。
年下なのに小さいというところもツボでした。

気になったところは、話の進み方が遅いところかな。
日常会話が多いのでメリハリが少なく、ダレてしまっている気も。
コンセプトが「日常」なので仕方ない面もありますが。

それと、エンディングの入り方……というんでしょうか。
中途半端なところでスタッフクレジットが流れるので、
一瞬「あれ、バッドエンドになった?」と思ってしまいました。

音楽では、サンバ調でまさに夏!なOP「なんてね76'」と、
ノスタルジックでしっとりした挿入歌の「夕凪」がお気に入り。
オープニングムービーは、ミニキャラがちょこちょことダンスして和みます。

お気に入り度「B+」

夢見師(PS2):レビュー

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機種:PS2
発売:2006/12/28
発売元:プリンセスソフト

 あらすじ

夢村広宇は、これまで平凡な高校生活を送ってきた。
そんな彼だったが、ふとあることに気づく。

昨日と同じ……?


屋上で先輩が告白され、
クラスメイトに追いかけ回され……
昨日体験したはずの出来事が、今日も「同じように」繰り返されていたのだ。

成績優秀で容姿端麗な先輩、真田夏子
元気でノリの良い後輩、森田奈緒
謎のベールに包まれた少女、住吉咲夜

三人の少女たちと過ごす広宇の日常は、少しずつ変わり始める……

感想

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月火水木ではなく、月月火火

「1日が2回繰り返される」現象は、何を意味しているのか?
ちょっぴりミステリーが含まれたギャルゲーです。

「繰り返される」といっても、全く同じくなぞるのではありません。
例えば、夏子は階段から落ちてケガしてしまいますが、
2回目は、それを予知していた広宇がキャッチする……など。
広宇が介入することで変わっていく現実。

まるで1日を書き換えていくかのような展開が面白かったです。

あと、ループと思わせておいて、中盤で「実は広宇の○○だった」ということが
明かされたときは、なるほどと思いました。
この種明かしもなかなかじゃないでしょうか。

ループ部分以外は、一般的なギャルゲーテイストです。
あるキャラの立ち絵がないのをネタにするなど、ノリが寒く思えてしまうことも。
ただ、ギャグの勢いはあり、そう来るか!という流れもあったりして、面白いことには面白いです。

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夏子→奈緒→咲夜の順にストーリーが進むので、ルートはほぼ一本道。
大きな分岐は最後の選択肢ぐらいかな?

なんだかんだで、最初に攻略した夏先輩が好きでした。
とりあえず夏子を終え、奈緒の話を進めていくと、
実は話が繋がっていたことがわかります。
夏子は広宇がああなっても想い続けており、医者を志しているというのがステキだなと。

攻略対象ではありませんが、登瀬ばあちゃんも好きなキャラ。
ロリなおばあちゃんというインパクトもさることながら、
母親を亡くした広宇の親代わりになろうと頑張っていたというエピソードに感動。
広宇のためにカレーを作ったり、すごくいいおばあちゃんですね(涙)。

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終盤の話は、もう少し丁寧さがほしいところでした。
想いの力で奇跡が起きる結末は、悪くないですがご都主義的かも。
最後に夢見師の力はどうなったのかなど、いくつか謎が残っており、
スッキリしないところもありました。
(後で調べたところ、PC版では過去編などがあり補完がされているようです。)

お気に入り度「B+」

この晴れた空の下で(PS2):レビュー

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機種:PS2
発売:2005/3/31
発売元:スターフィッシュ

あらすじ

紫外線や酸性雨が降り注ぎ、昼の世界が人間に適さなくなった未来。

バイオウェル社は、ミミックという「限りなく人間に近い人工生命体」を作り出し、
昼の世界の労働力にすることに成功した。
こうして人間たちは、生活時間を夜へと移していく。
ミミックの爆発的普及により、人間との共存も当たり前となっていた。

ミミック関連の保険調査員・黒羽玲一は、
バイオウェルの主任川双葉に、
とある依頼を受けることになる。
それは、ミミックの自殺を調査すること。

プログラムで制御されているミミック
自殺は、本来、起こりえないはずことだった。
玲一の同僚、浅葱夕も加わり、調査を開始するが……?

感想

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「道具」でありながら、姿形や心はかぎりなく「人間」に近しい。
機械と呼ぶにはあまりに人間的すぎるミミックと、どう共存していけばいいのか、
といったお話。

とにかく、ミミックについての設定の作り込み。これには驚かされました。
ミミックの血の色を人間と同じにするか議論があった」とか、
さらっと流されるテキストに、人間たちの胸のうちが語られてたりするのも良いですね。
SFの世界とはいえ、本当に技術が進んでいったらこうなるんじゃないか?
という説得力にあふれており、その世界観には引き込まれるばかりでした。

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私はとりあえず双葉ルートでクリア。
知識は豊富なものの、ミミックを「商品」として見る心があったのかもしれない……と気づいていく過程がいいです。
クールなキャラですが、いかにも作ったようなツンツンした感じはなく、
キャラの描写が自然でした。
時折見せる女の子らしさも良いです。
にしても後半に着替える服、かなり大胆な気が……w

一方で、もう一人のメインヒロインの夕。
コロニーに行く玲一を見送るシーンとかは好きでしたが、
そのあとは出番が減ってしまうんですよね……
後半で復帰するものの、辛い目にあってしまったりでちょっと扱いが可愛そう。
周回プレイしていないので分かりませんが、他のルートだとまた違った展開になるのかも。

システム面ではけっこう欠点が目立ちます。
何といっても既読スキップなしはツラい。このため複数回プレイするのが厳しいです。
立ち絵が一人ずつしか表示されない(ラピス&ラズリ除いて)ので、
画面が寂しいのも気になりました。

殺伐とした戦いのシーンが多く、
グロテスクな表現もキツめなので相当人を選びます。
明るいシーンもほとんどないので息が詰まり、プレイしていて辛くなることも。
ギャルゲー要素があるのでこのブログで取り上げていますが、
どちらかというとSF色が強く、恋愛パートを期待すると面食らうかも。

文章中に、「件(くだん)の、クレバーな」等、独特な言い回しがあったり、
ところどころ理屈っぽすぎるところなど、読みづらさもあり。
あと、ミミックの戦闘・軍事利用の話がメインだと思うのですが、
自殺現象についてもう少し補足が欲しいところでした。

OPテーマに聞き惚れてしまった。綺麗でいい曲だなぁ……(語彙力ない^^;)

お気に入り度「B+」

夏少女 PromisedSummer(PS2):レビュー

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機種:PS2
発売:2004/7/29
発売元:(株)サクセス
※PULL TOP「夏少女」移植作品 

 あらすじ

瀬川真人は、友人・結城樹一郎に誘われ、
天文部の合宿で星を観察するため、田舎町の「上郷」にやってきた。
樹一郎の実家の旅館「みやこ」に泊めてもらい、
上郷での日々を過ごす中、真人は3人の少女と出会う。

「喫茶こかげ」の娘、元気いっぱいな「芹沢亜希
樹一郎の妹で、兄に溺愛されている「結城京(みやこ)」
猫を思わせる、気まぐれでクールな少女「東絢水(あやみ)」

季節のページをめくるたび、大人に近づいていく3人。
1度めの夏、2度めのの夏、
そして3度めの夏を迎えたとき――
少女たちは、どのような成長を遂げるのだろうか?

感想(良かった点など)

とにかくこの「夏休みの田舎町」な空気。とても和みました。
上郷の人たちとの温かい交流や、花火、夏祭りなどの風物詩的なイベント。
セミの効果音も多用され、「いかにも」な雰囲気ですね。
会話テンポもかなり良く、最後まで退屈せずにプレイできました。

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シナリオは3年目までありますが、季節は夏に絞られており、
1年目の夏→2年目の夏→3年目の夏と、進行。
1年目にはあどけなさを残していた少女たちですが、年を重ねるにつれ
だんだん成長していくのも良いですね。

私的には1年目の夏が一番好きでした。
ドタバタ感のあるイベントが多めですが、合宿最終日のシーンは感動的。
来年必ず来ることを約束し、みんなに見送られながら別れ。
遠ざかる上郷町ともに、夏という季節も遠ざかっていく……思わずジーンと来ちゃいます。

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ヒロイン3人は、あえて「普通な女の子」がイメージされていそう。
明希は、ストレートな元気娘っぷりで、
麦わら帽子に虫取り網と、とても夏少女なビジュアル。
自分のことを「アキちゃん」と呼ぶのがカワイイです。

京は大人しめで明希と正反対な性格。
個別ルートでは、旅館を継ぐことと、自分の夢との葛藤が描かれていてなかなか良い。

絢水は、背伸びした印象が強い子で、
「お酒って美味しいの?」とか、大人に憧れてはみるものの、
年齢相応のところ垣間見え、やはり彼女も子どもなんだな、と実感したりして。
3人の中では最も好きなヒロインでした。

感想(気になった点など)

3年目の後半あたりに、急にヒロインとの恋愛が入ってきて、
エンディングに向けて慌ててまとめた感じがあり。
親しさから恋心への変化は、もう少し丁寧に表してほしかったです。

たまにギャグの勢いがくどいかなと思う時があります。
(樹一郎君の暴走気味のノリなど……)
この辺りは好みが別れるかもしれません。

お気に入り度

お気に入り度「B+」

夏休み、実家に帰省したような気分になれるかも。
もうそろそろ夏だなということで手に取ってみましたが、
想像以上に楽しかったです^^
ちなみにOP「真夏のかけら」は個人的にはベスト夏ソング。
爽やかでとてもいい曲でした。

※一部、加筆修正しました